女性にうれしい「ヨモギ」
HEALTH
2026.04.15
コスメ好きの方なら一度は触れたことがあるであろう美容成分でもあり、漢方としていただくと、特に女性のお悩み(生理痛など)の緩和が期待できる・・・💓
そんな「ヨモギ」について、池上先生に伺いました😊🖊

【ヨモギ】
サクラが咲き、スミレの花が見られる頃になると、陽だまりにヨモギも若葉を広げています。
シルバーグリーンのそのやさしい姿と摘んでいるときに味わうさわやかな香りは、春が来たことを教えてくれます。
本州、四国、九州、朝鮮半島、中国に分布し、私たちの身近に普通にみられるキク科の多年草です。しかも生育すると花粉症の原因にもなる厄介な植物です。
しかし、畑仕事で手を切ったときには生の葉を揉んで傷口につけると止血薬になります。また地下茎や根から他の植物の発芽を抑える他感作用物質を出していますので、オオブタクサなどの迷惑な帰化植物の侵入を最前線で食い止めています。
学名のArtemisiaはギリシャ神話で月の女神、豊穣や多産の女神アルテミスに因み、古代より西洋では婦人科薬として用いられてきました。和名の由来は、乾燥した地上部は火をつけると良く燃え、茎は直立して木のように見えるので、「良く燃える木」から転訛して善燃草(よもき)という説があります。

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「ヨモギ」
📷池上先生撮影📷
葉には精油のα-ピネンやシネオールなどのほか、フラボノイドやクマリンなど、またパルミチン酸などの脂肪油、タンニン類のクロロゲン酸、塩化カリウム、ビタミン類などを含んでいます。
体の中から外までの様々な出血に応用できる薬草として、民間では古来より葉を食用、薬用、美容、灸など色々な方面で利用してきました。6~7月に葉を採取して天日で乾燥したものを艾葉(がいよう)と称し、1日量5~8gに少量の生姜を加え、600mLの水で約半量になるまで煎じて3回に分けて服用すると、急性胃腸炎による嘔吐や下痢に効果があります。
血尿、痔などの止血には、1日量5~10gを500~600mlの水で約半量になるまで煎じて3回に分けて食間に服用します。
神経痛、腰痛、打ち身、痔などには、葉茎を布袋に入れて入浴剤(ヨモギ風呂)として用います。

切り傷、虫刺されやかゆみ止めには生の葉を揉んでその汁を塗布します。またヨモギで作った化粧品(ローション)に止痒作用があるとして透析患者やアトピー性皮膚炎などに用いられています。
ヨモギやヤマヨモギの葉の裏にある毛を集めたものが灸治療に用いる艾(もぐさ)です。『名医別録:めいいべつろく』に「灸を据えれば百病を治し、煎じて用いれば下痢、吐血、婦人の漏血を止め、陰気を利し、肌肉を生じ、風寒を退け、人に子をつかわす」と収載され、艾葉が配合される漢方薬は、婦人科領域の止血薬や安胎薬として知られ、下腹部の冷痛、生理痛などに用いられます。

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「ヨモギ若葉」
📷池上先生撮影📷
食用としては、若芽を茹でて混ぜ込んだ草餅や草団子は美しい緑色で特有の香りがあり、春の訪れを感じさせる日本の伝統食材で、春の行事には欠かせないものです。
ヨモギ蕎麦、お浸しや天ぷら、炊いたご飯に混ぜ込んだヨモギ飯にして食べることができます。
また、ヨモギの独特な匂いに魔除けの力があるとされ、呪術や治療に用いられてきた歴史は日本の各地に残っており、桃の節句の菱餅や、端午の節句に菖蒲と一緒に軒に吊るし、また冷え症や痔疾に乾燥した葉で座布団や腰あてを作り使用します。

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「草もち」
📷池上先生撮影📷
特に女性にとって、嬉しい効果が期待できる「ヨモギ」
なかなか日々の食卓に取り入れるのは難しい食材ですが、自生しているヨモギを探してみるのも春のお散歩の醍醐味かもしれません😊🍃また、お花見の時には「草もち」を買って桜と一緒に楽しむのも素敵ですね✨
今回の薬食ライフは、池上先生からの春のお便りのようでした😊🌸

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