人気ランニングトレーナーが教えます!ランニング初心者のための正しい走り方6つのポイント

HEALTH

2022.04.04

ランニング初心者のための正しい走り方6つのポイント

 

いざ、ランニングを初めてみたものの・・・

 

「正しいランニンフォームってどうすれば良いのかな?」

「走り方はこれで合っているのかな?」

「なんだか走ると足や腰が痛くなるんだけど・・・走り方が悪いのかな?」

 

なんて感じる人も多いのではないでしょうか?

 

実際に、僕のパーソナルレッスンを受けにくる方々も、

「怪我しないように正しい走り方を教わりたい」

「綺麗に走れるようにランニングフォームを教えて欲しい」

「できるだけ楽に疲れないような方法を知りたい」

という女性の方がとても多いです。

 

 

例えば、ゴルフやサーフィンを始めようと思ったら、まず、最初に基礎や上達するコツみたいなものを誰かから習うと思うんですが、ランニングは誰でも簡単に始められる反面、『走り方を教わる』という部分が疎かになりがちなスポーツだったりします。

 

この記事を読んでいる方も、今まで誰かに”正しい走り方”というものを教わった経験があるという方は皆無なんじゃないでしょうか?

 

せっかくランニングを始めたのに、”正しく走る”ことができていないと、怪我をしてしまったり、必要以上に疲労が溜まってしまったり、思うようなダイエット効果が出なかったり・・・様々なデメリットが生じてきてしまいます。

 

そこで今回は、僕のパーソナルレッスンで実際にお客様にアドバイスしている『正しく走るコツ』を、より分かりやすく6つのポイントに絞って解説していきたいと思います。

 

 

POINT 1:きちんと地面を踏めている?

 

 

ランニングフォームを改善する時に、一番見落としがちなのが、地面の踏み込み方です。

ランニングは地面と上手に付き合うということが、身体への負担を考える上でとても大事で、この部分が「正しい走り方」の土台になると言っても過言ではありません。

 

まず、注意しなければいけないことは、『足の人差し指が正面を向いているか?』です。

殆どの場合、ガニ股気味だったり内股気味だったり、足先が正面を向いてない人がとても多いです。

 

足先が正面を向いていないと、足を地面に着地させる時に膝関節へ大きな負荷がかかってしまい、膝を痛めてしまうリスクが高まります。

また、身体を前に進ませるという観点でも運動効率が落ちてしまうので、足の人差し指が常に正面を向くように意識して走りましょう。

 

そして更に、足裏の拇指球、小指球、踵骨(踵の少し前辺り)の3点を結ぶ逆三角形をイメージして、この逆三角形全体で地面を踏み込むことが重要です。

 

殆どの人が、足裏を縦のライン1本で地面を捉えてしまいがちなんですが、そうすると足裏に自分の体重がかかった時に足首が不安定になってしまって、フォーム崩れの原因になってしまうので注意しましょう。

 

 

POINT 2:正しい着地の仕方は?

 

ランニングの場合、フォアフット(つま先着地)や、ヒールストライク(踵着地)など、様々な走法が存在しますが、”正しく走る”ことを意識する際に心がけなくてはいけないことは、着地する場所ではなく、『着地する時の重心の位置』です。

 

この重心の位置(=体重が乗る場所)を間違えてしまうと、怪我のリスクが高まりますし、何より走っている姿が不恰好になってしまいます。

 

よくある悪い例は、足底の前の方に体重が乗ってしまい、常に膝が曲がっている状態で走ってしまう、結果、腰が落ちてしまう、背中が丸まってしまう、といった走り方です。

 

正しく走るためには、『脛骨(すねの骨)の真下』に自分の体重を乗せることです。

そうすると、膝ではなく股関節に体重が乗るので、膝を痛める心配もないですし、下半身がスムーズに動くようになるので、綺麗なフォームで走れるようになります。

 

また、初心者の場合、地面を強く踏み込み過ぎる(地面を蹴る力が強い)傾向にあります。

大きな足音でバタバタと走っている方、よく見かけますよね。

「足音が大きい=無駄な力みが入っている」ということになるので、これも身体への大きな負担や疲労の原因になってしまいます。

 

ランニングの場合、短距離走と違って、そんなに地面を力強く蹴る必要はないので、『みかんを踏みつける』ようなイメージで、優しくできるだけ足音を立てないように走ってみましょう。

それだけでも、走るのがとても楽になると思います。

 

 

POINT 3:足の出し方にも気をつけよう!

 

できるだけ楽に疲れないように走るには、足の出し方もポイントになってきます。

「疲れる=筋肉をたくさん使っている」ということなので、この部分を効率化できれば今までよりも疲労感を感じずに走ることができるようになります。

 

ここで大事になってくるのが、”足を一歩前に出した時の上半身の位置”です。

 

ランニングで足腰を痛めてしまう人の多くは、上半身よりも足が先に前に出てしまうような走り方をしてしまっています。

着地した足の真上に上半身がくるように身体を動かすことで、効率的に走ることができるようになります。また、下半身と上半身を同時に前進させることで、お尻や裏ももの筋肉を上手に使えるようになるので、下半身の引き締め効果や美脚効果もアップします。

 

 

POINT 4:意外と知られていない正しい脚の動かし方

 

歩く・走るなど、自分の身体を前に進ませようとした時は、多くの人が腿を上げてしまいがちです。

 

これは、幼少期などに行進を習う際、「腿を上げなさい!」と教えられるので、「前に進む=腿を上げる」というイメージが植え付けられてしまっているからだと思います。
でも、実際は人間の身体というのは腿を上げても前には進みません。

 

ランニングをする時もこれは一緒で、腿を上げるというよりも、膝を後ろに曲げる方を意識した方が自然に前に進むのが感じとれるかと思います。

 

僕はよく例えとして、『走り縄跳びをする感じで脚を動かして』とアドバイスしたりします。

 

ランニングというのはジャンプ運動の連続なので、常に前から来る縄を飛び越えるように脚を動かしてみると、理想的な走り方に近づいていきます。

 

余談ですが、ランニングの場合は「腿を上げる」のではなく「腿を引き上げる」のが正解になります。

腿を上げるイメージが強すぎると、運動効率が下がってしまうので注意しましょう。

 

 

POINT 5:上半身は◯◯だけ意識すればOK!

 

 

上半身で意識しなければいけないのは『みぞおち』です。

 

よく、「丹田を意識して!」「体幹を意識して!」なんてワードを目にしたり耳にしたりしますが、僕は『みぞおち』を意識することをオススメします。

 

理由は、丹田や体幹部を意識してしまうと、人間の身体というのは下腹部に力が入ってしまいます。

そうすると、力が内側に働くので動きが硬くなってしまったり、姿勢が猫背気味になってしまったりします。

 

逆に『みぞおち』を意識すると、重心が上がって綺麗な姿勢を保持できますし、胸も開いて呼吸もしやすくなります。

また、重心が上がることで腹筋など腹部の筋肉が伸びてきます。

腹部の筋肉が程よく伸びていると、結果的に体幹部を上手に使って走ることができるようになってきます。

 

ランニングで大事なのは、重心を下げないということです。

常に重心を高い位置で保持するためにも『みぞおち』を意識して走ってみて下さい。

 

 

POINT 6:腕は振らない方が綺麗に走れる!?

 

 

「腕はどうやって振れば良いですか?」

 

これもよく聞かれる質問ですね。

ここで一度考えて欲しいのですが、『なぜ、走る時に腕を振る必要があるのか?』

 

腕を振る理由は、「推進力を出すために」とか「脚を前に運びやすくするために」など色々とあるのですが、実は腕を降っても推進力も出ませんし、脚も前に進みません。

 

じゃあ、腕はどうすれば良いの?というお話しなのですが・・・

 

結論から言ってしまうと、『腕ではなく肩甲骨を振る』が正解になります。

 

その場でやって頂くと分かるかと思うのですが、ただ腕を振るよりも、肩甲骨を振った方が、骨盤や脚への動きの連動性を感じることができるかと思います。

この連動性が推進力や脚を前に運ぶエネルギーになってきます。

 

なので、理想の腕振りというのは、『肩甲骨を振って、結果として腕が振れる』状態を言います。

 

そして、肩甲骨を振るポイントしては、肩甲骨は寄せた状態ではなく、リラックスさせて両サイドに開いた状態で操作するようにしましょう。

 

肩甲骨を寄せてしまうと、人間の身体というのは動きに制限が生じてしまいます。

そうすると、なんだか窮屈なフォーム、走り方になってしまって、上半身と下半身の連動性が無くなってしまうので注意して下さい。

 

正しい腕の振り方というのは、決して腕主導で腕を動かすのではなく、肩甲骨主導で腕を動かすのが正解になります。

 

首周りや肩周り、上半身をリラックスさせた状態で肩甲骨を躍動させるように動かしてみましょう。

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

冒頭でも言いましたが、走り方ってあまり教わる機会がないと思うので、「自分が今まで走ってきた走り方と全然違う!」なんて点もいくつかあったかと思います。

 

しかも、自分の走っている姿を自分で見る機会ってあまりないので、自分が綺麗に走れているかも分からなかったりしますよね。

 

動画などに撮って自分の走り方をチェックしてみると、「私、こんな変な走り方してたの!?」なんてビックリする方も少なくないと思います。

 

 

もちろん、背丈や骨格、筋肉の量や質は人それぞれなので、あまり型に拘ってしまうのもよくないと思いますが、今日ご紹介したポイントだけでも意識してもらえると、怪我のリスクも減りますし、見た目も綺麗に走れるようになるかと思います。

 

 

もし、文字だけではちょっと分かりづらい・・・

という方がいたら、YouTubeに動き付き解説動画もUPしているので、こちらも参考にしてみて下さい!

https://www.youtube.com/playlist?list=PLLJcFH9KkMb07kDy9g433wUnPLXpCb69X

 

 

 

■三浦トレーナーの過去の記事■

Vol.7 アンチエイジングの新常識

Vol. 6 ランニングでダイエットを成功させる秘訣

Vol.5 誰でも簡単にランニングを習慣化させる方法

Vol. 4 これからランニングを始めたい人にオススメのストレッチ

Vol.3 初心者向けシューズの選び方

Vol.2 「おしゃれに走る秘訣」を教えます

Vol.1 新しいワタシに出会える新習慣

 

■ PROFILE ■

三浦直樹 Naoki Miura

株式会社PEOPLE 代表取締役 | スポーツトレーナー

パーソナルランニングトレーニングサポート ROUGH代表

日本ランニングトレーナー協会  JRTA ACADEMY 代表

 

 

33歳の時に母親をパーキンソン病で亡くしたことをきっかけに代替医療の世界へ飛び込む。8種類もの専門資格を取得し、整体師・パーソナルトレーナーとして2013年に独立。2014年にReebokのアンバサダートレーナーに就任し2020年まで活動。主にランニングイベントの講師や各種メディア出演等にて活躍。2017年からはTBSのホノルルマラソン番組専属帯同トレーナーとして多くの著名人やアスリートをサポート。速く走ることや長い距離を走ることに囚われない「痛みや怪我なく疲れず楽に走る」ためのランニング指導が好評。ランニング専門のパーソナルトレーナーとして活動する傍らランニングトレーナーを養成するJRTA ACADEMYを主宰するなど活動は多岐に渡る。自身はランニングだけでなく、フットサル、ボクシング、ロードバイク、ボルダリング、スノーボードなど、アクティブな趣味を持ち、高校時代はサッカー部でインターハイ優勝の経験も持つ。

 

 

Instagram: @melosman_

YouTube: RUNNING GYM