【アドラー心理学】“課題の分離”が人生を軽くする——『嫌われる勇気』から学ぶ自由の本質
HEALTH
2025.06.05
「他人の期待に応えようとして疲れてしまう」「誰かの目が気になって、自分のしたいことができない」
そんな悩みを持つ人にこそ読んでほしい考え方が、アドラー心理学の“課題の分離”です。
「これは誰の課題か?」と問いかける
問題が起きたとき、まず自分にこう問いかけてみてください。
他人の課題には踏み込まない
相手の期待に無理に応えようとせず、失望や怒りは相手の感情として尊重するにとどめる。
自分の課題に集中する
自分がどうありたいか、自分が何をするかに意識を向けることで、本来の自分を取り戻せます。
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「課題の分離」は、アドラー心理学の中でも極めて重要な考え方です。
一言でいうと——
「これは誰の課題なのか?」を見極め、自分の課題と他人の課題を切り分けること。
たとえば、あなたが上司に怒られるのが怖くて、自分の意見を言えないとしましょう。
そのとき、「怒るかどうか」は上司の課題であり、「どう行動するか」はあなた自身の課題です。
つまり、他人がどう思うか・どう反応するかは、他人の課題であって、あなたが介入すべきではないということ。
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多くの人が人間関係で疲れてしまうのは、「自分の課題」と「他人の課題」を混同しているからです。
親の期待に応えなきゃと思う (→ 親の期待は親の課題)
友達にどう思われるかが気になる (→ どう思うかは友達の課題)
子どもに勉強させたい (→ 勉強するかどうかは子どもの課題)
このように、他人の領域に土足で踏み込むと、自分の自由も奪われ、相手との関係もこじれます。
逆に、「これは自分の課題ではない」と手放すことで、驚くほど心が軽くなるのです。
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課題の分離を実践すると、必ずと言っていいほど「他人に嫌われる可能性」が出てきます。
しかしそれは、自由に生きる代償ではなく、“本当に自由に生きるための必要条件”です。
アドラーはこう言います:
「他者から嫌われることは、自由に生きるために必要な勇気だ」
「嫌われないように生きる」のではなく、「嫌われることを恐れずに、自分の人生を選ぶ」。
これこそが、アドラー心理学が伝えたい“幸福への道”なのです。
人間関係に悩んでいる方、自分らしく生きたいと願う方に、ぜひ一度『嫌われる勇気』を手に取ってみてほしいと思います。