【アドラー心理学】“課題の分離”が人生を軽くする——『嫌われる勇気』から学ぶ自由の本質

HEALTH

2025.06.05

「他人の期待に応えようとして疲れてしまう」「誰かの目が気になって、自分のしたいことができない」
そんな悩みを持つ人にこそ読んでほしい考え方が、アドラー心理学の“課題の分離”です。

 
 

【まずは結論!】 課題の分離を実践するには?

 

  1. 「これは誰の課題か?」と問いかける
     問題が起きたとき、まず自分にこう問いかけてみてください。

    • 課題の分離とは、「誰の問題か?」を見極め、自分と他人の境界線を引くこと
  2.  

    他人の課題には踏み込まない
     相手の期待に無理に応えようとせず、失望や怒りは相手の感情として尊重するにとどめる。

    • 自分の課題に集中し、他人の課題に介入しないことが、自由で幸せな生き方につながる
    •  

  3. 自分の課題に集中する
     自分がどうありたいか、自分が何をするかに意識を向けることで、本来の自分を取り戻せます。

    • 他人にどう思われるかを気にしすぎない「嫌われる勇気」が、その実践には必要不可欠

 

 

そもそも 課題の分離とは何か?

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「課題の分離」は、アドラー心理学の中でも極めて重要な考え方です。
一言でいうと——

「これは誰の課題なのか?」を見極め、自分の課題と他人の課題を切り分けること。

たとえば、あなたが上司に怒られるのが怖くて、自分の意見を言えないとしましょう。
そのとき、「怒るかどうか」は上司の課題であり、「どう行動するか」はあなた自身の課題です。

つまり、他人がどう思うか・どう反応するかは、他人の課題であって、あなたが介入すべきではないということ。

 

 

なぜ課題を分離する必要があるのか?

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多くの人が人間関係で疲れてしまうのは、「自分の課題」と「他人の課題」を混同しているからです。

  • 親の期待に応えなきゃと思う (→ 親の期待は親の課題)

  • 友達にどう思われるかが気になる (→ どう思うかは友達の課題)

  • 子どもに勉強させたい (→ 勉強するかどうかは子どもの課題)

     

このように、他人の領域に土足で踏み込むと、自分の自由も奪われ、相手との関係もこじれます。
逆に、「これは自分の課題ではない」と手放すことで、驚くほど心が軽くなるのです。

 

 

「嫌われる勇気」があってこそ

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課題の分離を実践すると、必ずと言っていいほど「他人に嫌われる可能性」が出てきます。
しかしそれは、自由に生きる代償ではなく、“本当に自由に生きるための必要条件”です。

アドラーはこう言います:

「他者から嫌われることは、自由に生きるために必要な勇気だ」

「嫌われないように生きる」のではなく、「嫌われることを恐れずに、自分の人生を選ぶ」。
これこそが、アドラー心理学が伝えたい“幸福への道”なのです。

人間関係に悩んでいる方、自分らしく生きたいと願う方に、ぜひ一度『嫌われる勇気』を手に取ってみてほしいと思います。