【幸せの基準は自分でつくる♪】安定的・永続的な幸せを得るためには?~古典『菜根譚(さいこんたん)』からの教え~
LIFESTYLE
2024.04.14
【幸せの基準は自分でつくる♪】思わぬ盲点!「長続きしない幸せ」とは?
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実はお金や地位・名誉によって得た「幸せ」は、長続きしないといわれています。
例えば、
「年収が欲しいのに、なかなか昇給しない」
「家族のためにこんなに働いているのに、自分のやりたいことがやれてない」
など、自分の望む年収や役職を得られたとしても、それが幸せなのだろうか、と立ち止まってしまう人は多くいるらしいのです。
あなたが「幸せ」を感じるときはどんな時でしょうか。
今回は、日本におけるウェルビーイングで著名な前野隆司 先生の幸福学をベースに、菜根譚からの教えを紐解いていきます。
【幸せの基準は自分でつくる♪】「幸福学」って一体なんだろう?
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幸福学とは、科学的に証明された「幸せになれる方法」です。
具体的には、人や社会の幸せについて、心理学や経済学、教育学などさまざまな角度から考える学問のことをいいます。
簡単にいってしまうと、「長続きする幸せ」と、「しない幸せ」との違いを教えてくれる、近年注目をされているジャンルなのです。
幸福学を長年研究している前野先生によると「幸せの4つの因子」から幸福は成り立つといいます。
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① 自己実現と成長
■「やってみよう!」
夢た目標を持ち、自分の得意なこと、やりたいことを発見して伸ばしていく。
それに向かって努力する過程でも幸せを感じられる。
② つながりと感謝
■「ありがとう!」
他人への愛情と感謝を持ち、多様な人といい関係を築く。
感謝や利他的な行動が幸福感につながる。
③ 前向きと楽観
■「なんとかなる!」
小さなことは気にせず、ポジティブに捉える。
短所も含め、自分のことを需要し、すべきことをしたら後は「なんとかなる」と考えること。
④ 独立とマイペース
■「あなたらしく!」
自分と他人を比較せず、人の目を気にしすぎず、本来の自分を理解して、マイペースに物事に取り組む。
人の思想を気にしないというのは、幸福度が高いとも言われています。
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これらの4つの因子を満たすことで、人は幸せになれる、いわば“幸福感の素”となり、人生を幸福にしてくれるのです。
【幸せの基準は自分でつくる♪】菜根譚(さいこんたん)における幸福理論
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菜根譚では、幸福についてこう書かれています。
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「人は名位(めいい)の楽しみ為(た)るを知りて、名(な)無く位(くらい)無きの楽しみの最(っと)も真(しん)たるを知らず。」
(菜根譚前集66より抜粋)
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そのまま意訳すると、
人は、地位や名誉の有る人が理想と考えることが多いが、地位も名誉も何もない人のが最も幸せだということを知らない。
と書かれています。
貧しい人であっても、協力しあって幸せな人もいる。
逆にお金を有り余るほどもっていても、実は寂しい思いをしている人もいる。
私たち自身が幸せの基準をどこにおくかで、人生は大きく変わるということを教えてくれています。
【幸せの基準は自分でつくる♪】「長続きする幸せ」と、「しない幸せ」どちらを選びますか?
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幸福学の前野先生はこんな風にも私たちに教えてくれています。
「仕事によって得られるお金や地位・名誉は短期的な幸せな象徴だ」と。
もちろん、人生の岐路において挑戦すること、石橋をたたいて渡ることは間違いなくチャンスとも言えますし、幸せの因子に基づくと自己実現にもつながるため非常に大切な要素です。
しかし、思わぬ盲点があります。
それは「もっと欲しい」と欲する気持ちです。
そうなると、いつまでたっても満たされることがないそうです。
ぜひ、そこばかりに集中せず4つの幸せの因子を意識しながら、あくまで中庸でいることが本来求めていた満足度の近道なのかもしれませんね。
人とのつながりなどから得られる安定的な幸せなど、バランスよく意識したいものです。