【Book review】半分、減らす。
CULTURE
2024.10.09
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「満ぷく」と「半分」、読書なら相反する言葉もストンと心のお腹に収まります。
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『半分、減らす。』
ゆっくり、ていねいに食べる。「ほどほど」を守る
生活改善の極意は、まずは三度の食事から
著 者:川野泰周
出版社:知的生き方文庫(三笠書房)
定 価: 814円(税込)
健康診断の検査で気になる数値があった際、その原因が肥満にあることを医師から告げられる方も多いはず。
内臓脂肪の蓄積が、血圧、血糖値、コレステロール値などに影響を与える(いわゆるメタボリックシンドローム)わけです。
実はワタクシも健康診断のBMI(Body Mass Index)の数値や腹囲のサイズが気になるひとり(苦笑)。
そんな背景のあるなか、食べ過ぎてしまう心理の改善策として(読んで治す生活の改善本として)、Kindleの読み放題で見つけたのが本書です。
腹八分はわかっていても……なんですが、精神科・心療内科医であり、僧侶でもある著者の「中道の精神」の教えとともに食事法を変えてみると……効果はありそう(実践中・汗)です。
【本書のあらすじ】
物、消費、情報、食事、仕事……いまより半分、減らしてみる。1/2を心がけてみる。
医師で禅僧の著者が指南する。より少なく、より豊かに暮らすための「シンプル生活術」。版元のH.P.ではこのように紹介。章立ては序章のほかに5章あって、以下の内容です。
序章 1/2を心がけよう。
◎「ほどほど」で、人生を好転させる
1章「物」を半分、減らす。
◎「考えない片づけ」――これがコツ
2章「食事」を半分、減らす。
◎「いつのまにか」量が半減する食事術
3章「消費」を半分、減らす。
◎「衝動買い」をなくす一番いい方法
4章「情報」を半分、減らす。
◎「スマホの使い方」をあらためよう
5章「仕事」を半分、減らす。
◎「いつものやり方」を変えるヒント
【著者について】
川野 泰周(かわの たいしゅう)氏は1980年神奈川県横浜市生まれ。
慶応義塾大学医学部卒業後、精神科医として診療に従事。2011年より臨済宗建長寺専門道場にて3年半にわたる禅修業を行い、建長寺派林香寺住職となる。寺務の傍ら、都内及び横浜市内のクリニック等で精神科診療にあたっている。
著書に本書のほか、『人生がうまくいく人の自己肯定感』(三笠書房)など――版元のH.P.より。
【レビュー&エピソード】
どの章から読み始めてもためになります。(健康診断の数値が気になったワタクシは、食事の章を真っ先に読んだのですが・汗)生活全般や生き方の改善について、「ほどほど」の思想や実践するための禅やマインドフルネスの方法がわかりやすく紹介されています。
背負う荷物は少ないほうが歩きやすい、とわかっていても、荷物は増え続け、カバンは大きく重くなり、ついには歩みを止めざるをえなくなってしまう。
そんな風に人生を歩き方に例えてみることも本書を理解しやすくするひとつかも。
徳川家康の遺訓に「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし」で始まり「及ばざるは過ぎたるより勝れり」で終わる「東照公御遺訓」というものもあります。