本当はごはんを作るのが好きなのに、 しんどくなった人たちへ
CULTURE
2022.03.22
著者:コウケンテツ
出版社:ぴあ
定価:1,540円(税込)
人気料理研究家のコウケンテツさんがコロナ禍のなかで、はじめて書き下ろしたエッセイ集。
巣ごもりで在宅時間が増えた結果、いままで以上に、ごはん作りや片付けに疲れた人が増えているのでは。そんなすべての人たちに寄り添いたいと著者は願います。
電子書籍もあって、Kindleの読み放題も使えます。
料理研究家である著者が、のっけから「毎日のごはん作りはしんどい」と断言しているのが何よりのミソで、そのひと言で、とにかく気持ちがラクになれます。
同じ料理研究家で土井善晴氏の『一汁一菜でよいという提案』というヒット本がありますが、著者は一汁一菜でもしんどい時があると言い切り、そんな時は料理研究家の前に人間失格なのでは……と悩みます。
世の中にそのような悩みを持つ人が増えてはいけない……と、本を手に取ってくれた人たちに手料理ばかりに追いつめられてはいけないと諭します。
ちなみに、著者は子供たちがインスタント食品でもおいしいと言ってくれたひと言で、す~っと気分がラクになったとか。
スーパーで売っている出来合いの総菜も、いざという時の駆け込み寺的な存在に思えばいいのです。