【Book review】対話力

CULTURE

2025.02.14

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「言葉の力」を信じてください。対話がどんどん続く魔法の言葉もあります

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『対話力

萎縮してしまうほど怖い人とか緊張する人との

対話はいかに臨むか――阿川式対策法をご覧あれ!

 

著    者:阿川佐和子/齋藤孝

出版社:SB新書

定    価: 990円(税込)

 

副題に「人生を変える聞き方・話し方」とあります。

『聞く力』のミリオンセラー作家と『声に出して読みたい日本語』でおなじみ日本語ブームの立役者である教授との共著とあれば読まぬわけにはいきますまい、と手にとってみた次第。

阿川氏の著書『話す力』の前年の出版になります(初版2023年1月15日)。

この対談で『話す力』の発行が進んだのかなぁ? な~んて思ってしまいます(笑)。

 

 

【本書のあらすじ】

 

「会話」と「対話」は異なるという齋藤教授の「まえがき」から始まり、対話をめぐる序章の柱を3本立てにして阿川氏と斎藤教授の対談が始まります。

対話力を向上させるための具体的なトレーニングが3章に渡り繰り広げられ、まとめとして箇条書きのポイントが10個ずつ各章末にあります。

あとがきは阿川氏の担当で、心が躍る対話が読者にも訪れることを願って締めくくっています。

新書のカバーでの紹介文には――「話しやすい人だと思われるためには?」「疎いテーマのときの対処法」「脱線した話の戻し方」「話す気が萎える言葉や態度」「歳の差がある相手への接し方」。

どんな場面でも通用するコミュニケーションのすべて――とあります。

 

 

【著者について】

 

阿川佐和子(あがわ さわこ)氏は1953年東京都生まれ。

慶應義塾大学文学部西洋史学科卒。エッセイスト、作家。99年、檀ふみとの往復エッセイ『ああ言えばこう食う』で講談社エッセイ賞、2000年、『ウメ子』で坪田譲治文学賞、08年、『婚約のあとで』で島清恋愛文学賞を受賞、12年、『聞く力――心をひらく35のヒント』が年間ベストセラー第1位、ミリオンセラーとなる。14年、菊池寛賞を受賞。著書多数。

齋藤 孝(さいとう たかし)氏は1960年、静岡県生まれ。明治大学文学部教授。

東京大学法学部卒業後、同大学院教育学研究科博士課程等を経て、現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。『身体感覚を取り戻す』(NHK出版)で新潮学芸賞。

日本語ブームをつくった『声に出して読みたい日本語』(草思社)で毎日出版文化賞特別賞。他著者多数。

NHK Eテレ『にほんごであそぼ』総合指導。

以上、新書の著者略歴より(一部省略)。

 

 

【レビュー&エピソード】

 

対談の基本の流れは、阿川氏がインタビューやMCの仕事で培ってきた経験や家族との思い出を糸口にテーマをつくり、齋藤教授が、なぜその「対話」がそのように至ったのかを学術的に解説する、という構成になっています。

齋藤教授の解説だけで(阿川氏抜きで)楽々一冊の本になるはずですが、きっかけとなる阿川氏の実話がとかく面白い。

対話の作法や技術もエピソードつきなので頭に入りやすく……例えば「対話中に時計を見るのはご法度」とか「話に合いの手を入れる」、「『~と言えば』を使うことで対話はどんどん続いていく」など……齋藤教授の解説を読むと「あ~なるほど」と理解は深まるのですが、阿川氏が成功したのなら、理屈は後回しで、とりあえず真似てみようという気持ちになります(笑)。

「まえがき」は阿川氏担当のほうが読者への訴えが強くなる気が……します。