【正しい協調性の在り方】安易に自分の意見を変えてる人は要注意!? ~古典『菜根譚(さいこんたん)』からの教え~
LIFESTYLE
2024.06.08
【他人の意見に振り回されない】正しい協調性の在り方、とは?
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日本は島国ということもあり、同調圧力が強いと言われています。
周りの意見に左右されてしまい、多くの人が賛成している意見に反対することができない人が多いのです。
しかし、実はこれが賢い選択のようでいて危険な行為であるということに、皆さんは気付いていますでしょうか。
この記事では、なぜそれが危険なのか?心の持ち方も含め古典「菜根譚」の教えを元に考えていきます。
あえて反対意見を表明することも必要、であることの真意
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先に結論をいってしまいましょう。
なぜ同調することが危険なのか?
それは、自分の意見を言わないことで「この人は自分の考えを持っていない人だ」と思われてしまうからです。
肝心なところで流されてしまう人・・・と感じる方も多いのではないでしょうか。
例えば、江戸幕府を築いた徳川家康は「いさめてくれる部下は、一番槍をする勇士より値打ちがある」と言っています。
イエスマンの話ばかりを聞いていたら、徳川幕府は長く続かなかったかもしれません・・・。忌憚のない意見に耳を傾けることが、幕府を守るために必要だったとも考えられます。
現代においても、企業で部下が上司に物申すというのはなかなか勇気がいることです。
しかし、会社の成長を真摯に願うのであれば、あえて反対意見を表明することも必要なことである、とも捉えられるでしょう。
「理解し合うこと」が真の協調
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菜根譚では、幸福についてこう書かれています。
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「群疑(ぐんぎ)に因(よ)りて独見(どっけん)を阻(こば)むこと毋(なか)れ。 己(おのれ)の意に任(まか)せて人の言を廃(はい)すること毋(なか)れ。 小恵(しょうけい)を私(わたく)して大体(だいたい)を傷(やぶ)ること毋(なか)れ。 公論(こうろん)を借りてもって私情を快(こころよ)くすること毋(なか)れ。」
(菜根譚前集130より抜粋)
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そのまま意訳すると、
多数からの疑いに影響されて、自分の意見を捨ててはならない、そして自分の意見に拘り、人の意見を排除してはいけない。
自分の小さな幸せのために、大局を損じてはならないし、大衆の人気を利用して、自分だけ良い思いをしてはならない。
と書かれています。
つまり、立派な人間は、私利私欲を離れて主張すべきは主張し改めるべきは改める。そして自分の利益より大衆の利益を優先するということが社会貢献なのである、と教えてくれています。
自分の意見を主張するのが、単に自己の欲求を満たすためなら幼い子供と同じですよね。
ハードルは高いですが、一度俯瞰して自分の意見は全体の利益になることなのか?考えてから意見を述べることが、心の成長と周囲からの信頼に繋がっていくでしょう。
日本は特に、個人が当たり前のように自分の意見を述べる欧米社会と違って常に協調しながら生きてきたため、人と違う意見を述べることに抵抗がある人が多いようです。
まずは一呼吸おいて、タイミングや言い方にも気を付けながら、自分の意見を主張する機会を作ってみるのも良いかもしれません。
自分の利益ばかりに注目せず、他人の利益も考えることが大切
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大勢の人が疑うからといって、自分の意見を変えてはいけない。
そして、自分の利益ばかりを優先しない。
自分の意見を伝えること。
これは決して独りよがりの方がいい、というわけではありません。
自分が正しいと思う意見をはっきりと伝えると同時に、相手の意見も理解しようと努力するのが真の意味で協調と言えるのではないでしょうか。
ダイバーシティが重要なテーマになっている時代。
自分の意見を大切にしながら他者の考えも尊重する、そんな寛容さをもって柔軟に生きていきたいものですね。