著者：冨塚あすか

出版社：すばる舎

定価：1,540 円（税込）

本年（2022年）4月から高校家庭科で金融教育が開始、「つみたてNISA」は本年中に始めるほうがおトク。とか喧伝されても、いまひとつ、ピンとこない方に、改めてお金のことを考えるきっかけになるような一冊。手持ちの資金を増やす具体的なテクニックがわかるわけではありませんが「投資」についての考え方がわかります。

物語形式の仕立てで、舞台はある証券会社のロビー。20歳の女子大生が主人公でそこで出会った大富豪の老紳士から「幸せなお金持ち」になるべくいろいろとお話を聞き秘訣を学ぶという設定（ちょいと都合がよすぎるような気もしますが、お金に関するメルヘンと捕えてみましょう）。

文章は対話形式で、とても読みやすく、世の中には「貧乏界」と「富裕界」があり、それぞれの世界のルールが違うこともわかってきます。ひとつのお話ごとに章が立てられ、章の終わりにはポイントがまとめられています。貧乏な人は自ら進んでその世界にいるという結論づけにギョっと、させられますが、節約よりも収入先を増やしたほうがいいとか、お金を増やすための「大富豪マインド」のなんたるかがわかります。