大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした

CULTURE

2021.09.13

 

著者

クルベウ

藤田 麗子

ダイヤモンド社

定価:本体1300円+税

 

どの頁を開いても著者の言葉に「ハッ!」と気づかされ、共感し、励まされる。韓国国内で55万部の累計部数を誇る著者の満を持して発刊された初の日本語翻訳本。

5章に分かれた章立ての中に、珠玉の32のエッセイがキラリ。自分のことや恋愛のこと仕事や人間関係について、なによりも生きていくことに不器用と感じた読者(私も)を軽やかに救ってくれます。いくら必死に生きていても、幸せを感じられないときって、誰にでも、突然襲うものではないのでしょうか。そのとき、人はどんな行動をとるのか。

 

極端に例えれば、日本国内での昨年(2020)の自殺者数は2万1081人。前年比4.5%増となります(厚労省・3/26発表)。11年ぶりの増加となりましたが、増加率でいうと、20代が⒚1%増と最も高く、10代の17.9%増がそれに続きます。自分を大事にできないのは何故なのでしょうか。著者は、私たちには「支えとなる場所」が必要だと、訴えます。そして、私たちの幸せは「自由」にあると励まします。

 

日本の読者にも好評なのは、発行5ケ月(2021.9.9)で、すでに9回、版を重ねたことでもわかります。