ミランダ・カーの食のこだわりから知る「クリーンイーティング」

HEALTH

2026.10.31

白い服で座り、両手を合わせるミランダ・カー
KORA/The Chalkboard掲載

「クリーンイーティング」とは、野菜や果物、豆、穀物など、なるべく素材に近い食品を食事の中心に据える考え方。カロリーの数字だけでなく、「何を食べているか」に目を向ける食べ方です。ただし、共通の献立や厳密なルールが決まっているわけではありません。

ミランダ・カーも、インタビューで食材へのこだわりをたびたび語ってきました。オーガニックを好みながら、友人との食事や甘いものにも楽しみを見いだす。その言葉をたどると、流行の名前だけでは見えにくかった、食との付き合い方が見えてきます。

売り場でにんじんを選ぶ女性

まずは「素材に近い」の意味から

ハーバード大学の栄養情報サイト「The Nutrition Source」は、クリーンイーティングについて、人によって解釈が異なると説明しています。一般的には野菜や果物、全粒穀物、たんぱく質を含む食品などを選び、砂糖や塩を多く加えた加工食品に偏らない食べ方を指します。

ここで混同しやすいのが、ヴィーガンやグルテンフリーとの違い。ヴィーガンは動物性食品をとらないこと、グルテンフリーは小麦などに含まれるグルテンを避けること。一方のクリーンイーティングは、食品の加工度や原材料に関心を向ける、もっと幅のある言葉です。肉や魚を食べる人にも当てはまり、オーガニックだけに限定する共通ルールもありません。

クリーンイーティングの解説/The Nutrition Source

湯気の立つ鍋を混ぜる手元

袋に入っていたら、避けるべき?

「素材に近い」と聞くと、生の野菜ばかりを食べるイメージが浮かぶかもしれません。でも、冷凍や発酵、加熱も食品の加工に含まれます。同サイトの加工食品の解説では、無糖のプレーンヨーグルトや味付け前の冷凍魚も、加工が少ない食品の例として挙げられています。

豆腐や納豆のある日本の食卓でも、加工そのものを遠ざけると、身近な食品まで選びにくくなってしまいます。加工は保存しやすくしたり、安全に食べられるようにしたりするためにも必要なもの。パッケージの有無だけで、栄養価や健康へのよさを決めることはできません。

きれいに盛り付けたサラダや、海外の特別な食材をそろえることが、この食べ方の条件ではないのです。

カフェでコーヒーとケーキを楽しむ友人たち

ミランダが語った「80/20」の余白

ミランダは、2019年の米美容メディア「NewBeauty」のインタビューで、健康に気を配りながら楽しむ余地も残す「80/20」の考え方を紹介しています。印象的なのは、友人の家で食事をごちそうになるときの話。食材がオーガニックかを尋ねるより、自分のために用意してくれた料理を楽しむ、という趣旨を語っていました。

2022年のポッドキャスト「On Purpose」でも、友人とケーキを食べる時間を例に挙げています。食べるものへの意識は持ちつつ、一人でサラダを食べながら不満を抱えるより、友人とのひとときを楽しむ柔軟さを大切にする。こう聞くと、「20」の意味がぐっと具体的になります。

具材を巻いたキンパとスープ

ピザを囲む食卓にも、彼女らしさがある

2021年のVogueの動画企画「A Dinner With」では、ミランダとコートニー・カーダシアンが、ヴィーガンのピザやパスタを囲んでいます。料理はあまり好きではないというコートニーに対し、ミランダは料理が好きで、今度は手料理を振る舞いたいと話していました。

ただし、この日の料理が「クリーンイーティングの正解」というわけではありません。植物性の料理であることと、加工度が低いことは別の話。動画から伝わるのは、食へのこだわりがあっても、食卓には会話や楽しさがあるということです。

2025年4月の「The Chalkboard」掲載記事にも、新鮮な野菜や果物を取り入れる一方で、チョコレートや子どもたちとの手作りのお菓子を楽しむ話が登場します。セレブの食習慣も時期によって変わるため、ここではそれぞれの発言を、その時点のエピソードとして紹介しています。

2021年の対談動画/Vogue

木のテーブルでサラダを食べる人々

「クリーン」という名前に縛られない

気をつけたいのは、食べ物を「きれい」「汚い」に分けてしまうこと。ハーバードの解説も、食のルールを厳しくしすぎることへの注意を促しています。「食べてはいけないもの」が増え、外食や人との食事が苦しくなるなら、立ち止まりたいところです。

食材への関心は深めながら、好きな味や誰かと食べる時間も大切にする。ミランダのエピソードから持ち帰りたいのは、特別な献立より、そんな余白のある食の楽しみ方です🍽️